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英文契約書の準拠法とは?選び方の基準と交渉のポイントを解説

yasuda

英文契約書にはさまざまな種類がありますが、ほとんどの契約書に「Governing Law(準拠法)」という項目が含まれます。

今回は、「準拠法とは何なのか?」「どのように交渉を進めれば良いのか?」をわかりやすく解説します。

そもそも「準拠法」とは?

簡単に言えば、「もしトラブルが起きて、契約書に書いていない問題に直面したとき、どこの国のルールを基準に判断するか」を決めるものです。

法律は全世界共通ではありません。

  • ある国では「有効」とされる契約条項が、別の国では「無効」とされる。
  • 契約に書いていない細かなルールが、国によって全く異なる。

このようなときにスムーズに進められるように「この契約は〇〇国の法律に基づいて解釈しましょうね」とあらかじめ合意しておくのが準拠法のしくみです。

なぜお互いに「自国の法律」を主張するのか

契約交渉の現場では、ほとんどのケースで日本企業は「日本法」を、海外企業は「自国の法律」を準拠法にしたいと主張します。

これには理由があります。

1. 予測可能性の違い

自国の法律であれば、ある程度の「常識」が通用します。

しかし、馴染みのない他国の法律が基準になると、何がリスクになるのかを把握するだけで多大な労力がかかります。

2. 弁護士の見つけやすさ

また、実際に裁判になったときの弁護士の見つけやすさも大きく変わってきます。

例えば、日本企業がベトナム法を準拠法として契約を結んだとしましょう。

もし裁判沙汰になった場合、ベトナム法に精通し、かつ日本語や英語で相談できる弁護士を探すのは至難の業です。

相談費用も高額になりがちで、スタート地点から圧倒的な不利を強いられることになります。

折り合いがつかない時の「第三国」という選択肢

そこで実務上よく取られるのが第三国の法律を準拠法にするという解決策です。

なかでも中立的な立場として選ばれることが多いのがシンガポールです。

  • アジアにおける法務・ビジネスのハブである
  • 英語が公用語であり、法律の解釈が比較的明確

このような理由から、お互いが一歩譲って、中立な土俵(第三国の法)を選ぶことで、契約締結を優先させるという判断です。

準拠法をどう決めるかは、とても難しい問題です。

「テンプレートにあるから」と安易に決めるのではなく、今後のトラブル対応のしやすさと、契約締結のスピードのバランスを考えることが大切です。

著者のプロフィール
安田俊子
安田俊子
特定行政書士
輸出入専門特化型行政書士事務所の安田俊子(特定行政書士)です。
10年以上輸出入業務に携わってきた経験を活かし、英文契約書のひな型・テンプレートを販売しております。
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